はじめに
出前館 事業推進本部の古橋(ふるはし)と申します。
私はプロダクトマネージャー(PdM)という職種で、出前館のあらゆるプロダクトの機能構築や改修の企画を行っています。
ユーザー、加盟店、配達員といった使う人それぞれが「いい体験ができるプロダクトをつくっていこう」と日々切磋琢磨する私たちの現場で起こるワンシーンを赤裸々に(?)お伝えします。
テックブログの記事ですが、プログラミングやシーケンスといった内容ではなく、PdM目線でのちょっとした小咄です。
この記事を読んで、PdMの方はもちろん、私たちと接することの多いエンジニアの方に『出前館で働くのちょっと興味あるな』と思っていただけたら幸いです。
1.それぞれの立ち位置
案件の推進において、さまざまな役割・立ち位置の方と接することが多いです。
- 事業サイド(経営陣含む)
- エンジニア
- QA
- デザイナー
- マーケター
- アナリスト
- カスタマーサポート
- オペレーション
- (上司)
それぞれに役割やミッションがあり、扱う用語・会話があり、要求があります。
課題として捉えていること、リスクだと感じること、ナレッジの量や質(プロダクト仕様もそうですし、法律だったり、セキュリティだったり)もそれぞれ異なります。
私たちはよく「企画者」とも言われるため、UI/UXをどうするか、仕様をどうするか ということはもちろん、案件に直接的/間接的にかかわるメンバーが納得感を持っているか、何がどう変わるかを把握できているか、それぞれの業務にどう影響するか を考えることも大切です。
そのため、1人ひとりが「自分ごと」として業務への落とし込み、既存の業務手順の改定、お客さま対応の変化、デザイン、開発、分析など、案件で起こりうるさまざまな業務を各メンバーの立ち位置・目線でわかりやすく「通訳」していくことも私たちの役割だと思っています。
2.会話あるある
あるエンジニア:「○○のシステムは密結合になっていてリファクタリングしてから実装しないとあとあと技術負債に…ただリファクタリングするにはこのスケジュールだと難しい」
あるデザイナー:「この画面設計だと既存のコンポーネントとそろわなくなって…」
ある事業サイド:「いつできそう?早められる?」
というのは同職種の方なら聞き馴染みがある会話かなと思います。
お互いはちゃめちゃなことを言っている訳ではなく、直接会話をすれば相手の言っていることはわかりますし、お互いに理解しようと努めますよね。
それでもやっぱり専門用語は難しいですし、「コンポーネント」のようなエンジニアもデザイナーも用いるような言葉などは、伝える相手によっては「別の意味」として解釈されてしまうこともあります。
開発進行するためにエンジニアと行う定例MTG、仕様の詰めや課題解決のために事業サイドと行う定例MTGが別々なこともあり、双方でファシリテーションするPdMがまさに「通訳者」としての腕の見せ所だとも言えます。
案件をちゃんと進行するには一定のシステム理解、用語理解が必要になりますし、会話そのものができません。
また、事業サイドに「技術負債」と言っても何のこっちゃ・・となってしまうケースもあるので、「Aという仕様ならスケジュール遅延はしないけど○○は妥協する必要がある」「Bという仕様なら△△が実現できるけどプラス2週間ほしい」など事業サイドが気にするポイントに置き換えつつ、なるべく判断がしやすいような材料にできるよう心掛けています。
(余談)
こういったあらゆるプロダクトの現場において用いられる会話ももちろんありますし、フードデリバリーサービス事業者ならではの
「もっと美味しそうに見せたいね」
「茶色い食べ物ばっかりじゃなあ」
「食欲をそがない色使いにしよう」
といった会話も日常茶飯事です。笑
3.(ちょっと寄り道)出前館のエンジニア
私たちPdMは、社内においてさまざまな人と接しますが、特にエンジニアと接する機会が多いです。規模の大きい案件になるほど人数も多くなりますし、長期化するためです。
そんな出前館のエンジニアはとても優秀な方が多いです。
「これ本当にいるんでしたっけ?なんでいるんでしたっけ?」「これだとユーザー体験悪くないですか?」などと聞かれることもあり、案件が目指す目的や背景、KPIへの影響などもきちんと把握し、必要性を納得したいという意欲がとても強いのです。
「こういう方法であれば工数少なくできる」と代替案までくれたり、「こういうエッジケースのときはどうします?」と忘れがちなケースのフォローもしてくれたりします。
安全・効率・コンポーネントごとの役割分担・汎用性・性能・ドキュメント化など、エンジニアの方々に「コードを書く」にとどまらない、関連業務がたくさんあるのです。
めちゃめちゃ頼りになる一方、「これをやると技術負債になる」「その場しのぎでしか使えない」など、事業サイドが求めるスピード感とのすり合わせが難しくなるシーンも訪れます。
こういうときに「いかにいい着地点(※)」を見つけられるか、私たちPdMには「QCDS(クオリティー・コスト・デリバリー・サービス)」の観点からバランスをとることが求められます。
(※勘違いしないでいただきたいのですが、妥協という意味とは少し違います。妥協は何かを諦めるようなニュアンスを含みますが、そうではなく、誰かのベストではないかもしれないけどみんなのベター以上を探りたいという意味です。)
私も、案件内容や判断が必要な内容によって、一時的に技術負債を受け入れてもらうこともあるし、決済関連や法令遵守など絶対に譲れないこともあるし、その都度いい着地点を考えて判断していますが、常に悩みはつきません。(悲)
4.私は「通訳者」だと思っている
私たちは会話する相手にあわせて扱う用語や言い方をするよう心掛けています。
- まだ言語化されてない要求事項を行間を読み取りながら言語化・文書化する
- ユーザーの声になってない声を聴く(アクセスログから課題を見つけるという意味)
- 専門用語を一般的な用語に相手にあわせて置き換えて伝える
など、自分自身を「通訳者」だと思って会話に臨んでいます。
私も、かの有名なサッカー日本代表フィリップ・トルシエ元監督の専属通訳を務めたフローラン・ダバディさんのように、ある意味で監督よりも「熱い」通訳ができるよう、日々いろんなことを吸収・理解し、届けられるように邁進します。
まとめ
かっこいいまとめが思いつかなかったので・・
「通訳者」って各役割の人をつなぐ「プラットフォーマー」
「出前館」もユーザー/加盟店/配達員をつなぐ「プラットフォーマー」
みなさんぜひ色々な人やものをつなぐライフインフラを目指す「出前館」で、美味しい料理をご注文ください!!
(最後の余談)
IT業界なので「CMS」と言えば
- Content Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)
ですが、調べてみたら、
- Cash Management System(キャッシュ・マネジメント・システム)
・・金融系で使う「資金(現金)」を一元管理するシステム - Call Management System(コール・マネジメント・システム)
・・コールセンター等で使う電話の着信・応答状況を集計・管理するシステム - Color Management System(カラー・マネジメント・システム)
・・クリエイティブ業界で使う「色」の見え方を統一・管理する仕組み - Career Management System(キャリア・マネジメント・システム)
・・人事系で使う従業員のキャリア開発や進路(適正配置)を支援・管理するシステム - Clinical Management System(クリニカル・マネジメント・システム)
・・医療系で使う診療や臨床(クリニカル)のデータを統合して一元管理するシステム
めちゃある…横文字&3文字略語…
というか、各業種でそれぞれ横文字って多いですよね…コンサルティング業界ほどではないしれませんが…
私もある程度一般化された横文字は使いますが、たまに「???」となる言葉もあります。昭和生まれなので…
日本語ってムズカシイ